音声翻訳機 ili(イリー)実際どうなのか??
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海外旅行が気軽に行ける今の時代、
外国語が苦手で「海外旅行でぶつかる最後の壁」として残っています。
とはいえ、海外旅行のために外国語を学ぶのは、時間と費用の利にかなっていない部分が大半です。
語学の習得には長い時間がかかるし、そこに時間やお金をかけていられない場合がほとんどだからです。
そんな「旅行中のちょっとした会話」をカバーしてくれるちょうど良い新製品があります。音声翻訳機「イリー」です。一体どんなデバイスなのでしょうか? このイリーを実際に外国で使用してみました。
実体験を踏まえて、イリーについて詳しく解説します。
イリーとは?
イリーはログバー社が開発した音声翻訳機です。ユーザーはイリーに向かって話しかけるだけで、日本語を外国語の音声に変換することができます。現在、対応している言語は日英中の3カ国語です。
音声翻訳のみを行う専用デバイス
翻訳ツールの定番は、Google翻訳のような翻訳アプリが頭に思い浮かぶ人も多いと思います。
この時代にあえて翻訳専門のハードウェアを開発した理由は「スムーズなコミュニケーション」のため。
確かに、スマホを使って音声翻訳をするには、アプリを立ち上げ、スマホに向かって話しかけ、スピーカー部分を相手に向けて音声を聞いてもらう、というステップを踏む必要があり、スピーカー部分もデバイスの下についているので、相手は往々にして聞き取りにくいことが多い。その点、イリーは翻訳だけの専門デバイスなので、操作はシンプルで、リアルな会話でもすぐに取り出して使い始めることができます。
ワンフレーズの旅行会話に特化している
この手のデバイスでありがちなのが、翻訳精度がイマイチでがっかりすることです。
イリーは「旅行で使われるお決まりのワンフレーズ」だけに特化することで、この翻訳精度を高めています。
確かに、旅行で使われるフレーズといえば、「このバスはどこに行きますか?」、「道を教えてください」のように、ある程度定番が決まっています。
おそらく、フレーズのバリエーションもそこまで多いわけではなく、音声認識の精度さえあれば、翻訳の精度自体は支障ないレベルまで上げることができそうです。
インターネット接続は不要
スマホの翻訳アプリを使う際に一番のネックがここです。実際問題として、海外旅行の間はなかなかネット接続を確保するのが難しいケースが多い。接続を確保できても、通信料などでそれなりのコストがかかる場合もありますし、肝心なときに電波が悪いというケースもあります。特に、音声を使うサービスには、安定した接続環境が必要になります。その点、イリーは音声翻訳にもネット接続は必要なく、スタンドアロンで使えるので、ユーザーにとっては大きなポイントです。
一方方向の会話だけにフォーカス
イリーができるのは「一方方向の会話」であって「双方向の対話」はできません。
つまり、「日本語→英語」のイリーは「英語→日本語」に切り替えることができません。
正確に言うと、イリーそのものは双方向のコミュニケーションをする能力はあるのですが、言語の切り替えはユーザー側でできない仕様になっています。
これは、「双方向の対話」よりも、自分の言いたいことが伝わることのほうがユーザーの満足度が高かったからだそうです。
今回、実際にイリーを使って、現地の方と中国語で話しかけてみました。
使ったシーンは、タクシー、ホテル、夜市などで、常にイリーを首にかけてすぐに使える状態にしていました。
以下、実際に使ってみて、うまく使うためのコツがあるなと感じたのでまとめます。
シンプルな質問文にする
イリーはどんな文章でも訳してくれるわけではなく、訳せる文章には得て不得手があります。
訳がうまくいくのは「定番のフレーズ」で、これは予めプリセットされているフレーズ集のようなもの。
「ここはどこですか?」、「写真を撮っても良いですか?」といった質問がまさにそれで、教科書に載っているようなフレーズならちゃんと訳してくれている感じがしました。
定番フレーズ以外は、単文なら大丈夫です。
逆に、単文より少しでも複雑な文章は苦手で「あなたが好きなお店はどこですか?」とか「友達と会ってから、また来ます」といった文章はうまく訳せないようでした。
それぞれ、「おすすめのお店はありますか?」とか「友達と会う予定です」、「また来ます」というように単文に分解して話すとうまくいきました。
表現力はあまりない
異国に滞在している間、お菓子を買えるお店を探していたので、「有名菓子のお店を探しています」と聞いたのですが、なかなかうまく訳すことができませんでした。
そこで、いろいろ言い方を変えて試していたところ「この国で有名なお菓子を探しています」と言うとしっかり翻訳できました。
「有名菓子」と「有名なお菓子」は同じようで、イリーには大きな違いです。
このような表現力はプロダクトとして改善の余地アリと言えますが、ユーザー側が言い方を工夫することで伝えることはできました。
同様に、その欲しいお菓子のパンフレットなどを持ちながら「これを探しています」というのもしっかり訳してくれました。
ちなみに、イリーは実際に翻訳したデータをテキストログとして保持しており、それを再度チェックして学ばせることで、使えば使うほど翻訳できるフレーズが増えていきます。
なので、先ほどの例で認識されなかった「台湾茶」という単語が学習されれば、「有名なお菓子のお店を探しています」もしっかり訳してくれると思います。
話しかける相手がYes or Noで答えられるような質問文を考える
イリーは一方方向の会話しかサポートしていないので、相手が外国語で答えてくれても何を言ってるわからない、というケースが多くありました。
そこで、できるだけ相手がYes or NOで答えられるような質問文を考えるとうまくコミュニケーションができました。
また、Googleマップや旅行パンフレットなどを片手に持って、指差しながら質問するのも効果的です。
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知らない人との会話を始めたりするのに抵抗感ってないですか?私はけっこう抵抗があって、普段からあまり公共の場で話しかけたりすることはないのですが、海外に行くとこの傾向が顕著になります。
イリーがあればこの「質問するハードル」が低くなる気がしました。
今回は、イリーを持っているだけで「とりあえず一通りのことは伝えられる」という安心感がありました。
イリーは、羽田空港と成田空港で1日500円でレンタルできます(当日申し込みの場合は1日800円)。
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